落ちこぼれの私がTOEIC925点を取れた理由とは?

SLA(第二言語習得論)で『英語はもっと科学的に学習しよう』【書評】

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のり
独学TOEIC900超え

独学でTOEIC925点、英検準1級取得。 学生時代は英語が大の苦手で、はじめて受けたTOEICは255点。社会人になり英語勉強を再開し2年でTOEIC925点、英検準1級を取得。身につけた英語力を生かして転職し、英語を使う環境に身を置き日々精進している。当ブログでは英語学習初心者向けの記事を中心に執筆。最近はブログ執筆(当ブログ以外に2つ運営)に凝っている。

こんにちは。ラジオ講座×TOEICブロガーのNori (🐤@Nori_odashi)です。

のり

今回は、英語学習法についての【書評】第二弾!

白井恭弘著『英語はもっと科学的に学習しよう』を紹介します!

書評第一弾『どうすれば日本人は英語を話せるようになるのか!?』もよろしくお願いします!

すべての英語学習者が知っておきたい王道の3ステップとは?【書評】

 本書の構成~理論・経験・実践・疑問~

本書は大きく4つの章立てで成り立っています。

第1章・使える英語を身につけるために

第2章・海外留学をしなくても「使える英語」を取得できる

第3章・SLAから見た効果的な英語学習法

第4章・SLAの観点から答える英語学習法Q&A

これだけでは少しわかりづらいので、(かなり)ざっくりと説明します。

①英語学習に関する大前提の解説

②著者の経験談

③SLA(第二言語習得論)で実証されている勉強法の紹介

④細かい補足(Q&A形式)

最初の1章はたった11ページですが、この本の本質(=結論)が伝えられます。

それを自身の体験談、そして裏付けとしての科学的証明という形で伝えているというわけです。

著者について

著者の白井恭弘氏はビッツバーグ大学の言語学科教授で、SAL(第二言語習得論)に精通しています。

本人のブログによると2018年8月現在はケースウエスタンリザーブ大学に勤務されているようです。

過去には日本の高校で7年間教師として働いていたこともあり、英語教育の理想と現実のギャップもよく理解されています。

なにより、語り口調がやさしく、わかりやすい文章なのはありがたいです。

ココが良かった!~具体的な勉強法~

本書最大の特長は、最新の第二言語習得論を用いた英語学習法が学べる点です。

ここでは実際にどんなものがあるのか、引用も交えて紹介します!

原則:大量のインプットに、少量のアウトプット

「インプットによる学習の効率を上げるのが、アウトプット」(p.130)

本書の肝をひとことで表現するなら、上記部分になります。

英語学習は「インプット」だけではダメ。だからといって「アウトプット」だけというわけにもいかない。

そこで著者が提案するのが大量のインプットに、少量のアウトプットというやり方です。

この原則に基づけば、効率的に英語学習を進めることができる、というわけです。

インプットは「好きなもの」を!

SLA(第二言語習得論)によれば、インプットの基本は「理解できる内容」が大事だそうです。

「理解できる内容」の中でも「好きなもの」をオススメする理由として著者が挙げているのは下記3点。

①自分の興味分野だと動機づけにつながる

②背景知識があるので英語がわからなくても理解できる

③何度も聞くことになるので単語習得がすすむ

これは納得です。

まず、英語学習は「楽しい」という気持ちが大事だからです。

このブログ内でも何度も書いていますが、楽しまずして英語を身につけるのは困難です。

今の自分のレベルじゃ、まだ早いかな…

なんて考えずに、自分にとって楽しそうなことをやるのがいいですよ!

ちなみに、

あまり文法にはこだわらず、まず自然な言語習得をめざすことが「使える英語」を身につける早道なのです。(p.120)

私もこの考え方には賛同していて、完璧主義は敵なので、わからないならわからないままでもいいと考えています(笑)

アウトプットとは「言いたいこと」を表現すること!

本当の意味のアウトプットは、言いたいこと、つまり、「意味」を言語表現に変えるという心的プロセスです。これをやらなくては、アウトプット練習とは言えません。(p.125)

この本を読むまで、私はアウトプットというものを勘違いしていました

発声を伴う勉強はすべてアウトプットだと思っていましたが、それは違いました。

音読やシャドーイングは確かに良い勉強法のひとつです。

しかし、私の経験も踏まえると、音読やシャドーイング単独では文法の力が伸びづらいです。

これはなぜかというと、単語の意味をつなげて文章を理解してしまっているから。

自分で文章を作り出そうとしてはじめて細かい文法の重要性に気付かされます。

そういった意味で、自分が「言いたいこと」を表現する練習が大事です。

そうはいってもアウトプットの勉強って何をしたらいいの…?

こんな悩みに対しては、「独り言」「日記」「会話」をオススメしています。

最近はインターネット・SNSの発達もあり、添削やフィードバックを簡単に受けられるようになったのも嬉しいですよね。

当ブログでも「ひとり英会話」を紹介しているので、よければこちらも参考にしてください。

【ひとり英会話】ひとりでもスピーキング力を確実に伸ばせるメソッド




第二言語習得論の疑問にも答えている!

本書にはそのほかにも、英語学習の素朴な疑問にも答えています。

たとえば…

・リスニング力はどうやって伸ばせばいい?

・多読と精読はどっちがいい?

・例文を大量に暗記すれば、英語は話せる?

・「読む」「書く」「聞く」「話す」どの技能から学ぶのがいい?

よく聞かれるこんな質問に、第二言語習得論的な正解を教えてくれます。

これらの回答はここでは書ききれないので、気になる人は本でチェックしてくださいね。

まとめ~第二言語習得論でショートカットしよう~

この本のまとめ

・英語学習の基本は大量にインプット+少量のアウトプット

・インプットは「興味あるもの」

・アウトプットは「言いたいこと」

当たり前ですが、勉強をしないと英語は身につきません。

しかし、ただ闇雲に勉強をすればいいというわけでもありません。

第二言語習得論に基づく学習法を取り入れば、ショートカットで英語を習得できます。

同じ時間勉強するならより効率的に。

常に工夫しながら勉強しましょう!

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