わた
以前マルチリンガルの頭の中っていったいどうなってるの!?という記事で、マルチリンガルがどのように多言語を操っているか、ほかの言語と混ざったりしないのか、など、マルチリンガル個人に焦点を絞った疑問にお答えしました。
ということで、今回はマルチリンガル第二弾✨「バイリンガル・マルチリンガル同士の会話ってどうな感じなの?」にお答えします👀
世界には多種多様なバイリンガル・マルチリンガルの人がいます!
あくまでもマルチリンガルである私の見解なので、ご了承ください😊
わたのバイリンガル生音声も途中にあるの是非読んでください💌(笑)
混ぜる?混ぜない?
以前の記事でも、バイリンガル・マルチリンガルが複数の言語を意識的に混ぜたり、混ぜなかったり、無意識に混ざってしまったり、ということに触れました。
この点については、相手が同じバイリンガル・マルチリンガルであろうとそうでなかろうと、「混ぜるときもあるし、混ぜないときもある」という感じです😅
あえて分類してみると…
- 相手が明らかにその言語を理解できないと分かっている場合は、意識的に混ぜない。
- 相手も同じ複数言語を同レベルで理解でき、ある言語の表現の方がしっくりくるときは意識的に混ぜる。
- そして無意識に混ざるのには、以下の条件が必要です。
①自分と相手が同じ複数言語を同じレベルで話せること。
②その多言語を理解できない人がその場にいないこと。
③学校や職場など、かしこまった場ではなく、比較的くだけた、リラックスした状況であること。
無意識に混ざるのか、意識的に混ぜるのか、実際の状況では微妙な差ではあります。
でもバイリンガル・マルチリンガル同士が会話をするとなると、無意識に混ざる条件「①自分と相手が同じ複数言語を同じレベルで話せる」を満たしているので、より混ざる確率が高くなると言えます。
バイリンガル・マルチリンガル同士は複数言語が混ざりやすい!
なんで混ぜる・混ざる?
確かに、あえてスイッチを切り替えて他の言語で話すのってめんどくさそうですよね😅
でも実際に混ぜる・混ざる時は、コミュニケーションをとるのがラクだからという理由が一番大きいです。
コミュニケーションとは、つまり気持ちや意見を相手に伝える意思疎通のことです。
この際、大量の単語や言い回しが頭の中を駆け巡り、自分が伝えたい内容にぴったりで最適なことばを選り分けて、発言しますよね。
もちろん複数言語のスイッチがあり、それを切り替えているとは言え、バイリンガル・マルチリンガルにとって、言語を問わず先に出てきてしまう単語や言い回しがあるわけです。
仮に相手がその単語や言い回しを知らない人であれば、もう一手間、その相手にしっかり確実に伝わる最適な単語を別の言語から探す必要があります。
でも!!もしその最初に出てきたその単語を、相手が理解できるとしたら?
わた
そして混ぜても、混ざってしまっても変な顔をされない、分かってくれる、というのも大きいです。
同じ複数言語を共有するバイリンガル・マルチリンガルであれば、あれこれ考えずに(考えたとしても最小限で)意思疎通ができるので、混ぜる・混ざるのです☝️
バイリンガル・マルチリンガルが複数言語を混ぜるのはラクだから!
具体的にどのように混ざる・混ぜるの?
それでは、具体的にどのように複数言語が混ざるのでしょうか?
ルー大柴さんみたいな感じ?
混ざる、混ぜる、と言うと、例えば日本語をベースに部分的に単語だけを英語にするルー大柴さん的な話し方を思い浮かべる方が多いと思います。
例えば…
いくらなんでもあの人、ちょっとcrazyじゃない?😧
見て!あのdoggyかわいい🐶💕
またTrumpが変なこと言ってる😨
下線部の英語はあくまでもカタカナ英語ではなく、ネイティブ発音の英語が自然な日本語に混ざっている感じです。
確かにバイリンガル・マルチリンガルがこのような混ぜ方をすることはあるかもしれません。
わた
なぜかというと、日本語と英語は私の中では混ぜにくいからです。
わたはどう混ぜる?
私が混ぜることがあるとすれば、ルー大柴さんのように単語だけを挿入するのではなく、句や節など、ある程度まとまったフレーズを混ぜます。
インターナショナルスクール時代のエピソードの記事でも、英語とスペイン語を混ぜていた話をご紹介しました。
当時、学校内で英語以外の言語を話すことは禁止😱されていたのですが、先生たちの目👀をかいくぐって、親友(英語とスペイン語のバイリンガル)とよくハイブリッドな会話をしていたものです😅
例えばこんな感じ。
“Le conté a mi mamá lo que hablamos ayer, y pues me dice que... (先生が私たちに近づいてくる) that I shouldn’t go to your house on Saturday because we would just be talking all day, which is apparently true, but… (先生が遠ざかる) pero igual le dije que tengo preguntas que preguntarte para prepararnos para el examen y a las finales, me permitió ir a tu casa.”
ピンクの下線部がスペイン語、水色の下線部が英語です。
脳内の英語スイッチとスペイン語スイッチをパチパチ入れ替えるイメージです💡
「学校内で英語以外の言語が禁止されていた」とは言ったものの、放課後や休みの日に会う時も、そのバイリンガルの親友とは割といつもこんな調子でした(笑)
句や節というより、もはやほぼ文単位ではありますが、私はこれ以上短く区切ってスペイン語と英語を行き来することは多分ないですかね🤔
一方、私は日本語とスペイン語のネイティブスピーカーですが、仮に相手が日西の両方が理解できる相手であっても、日本語とスペイン語混ぜることはほぼないです。
また、英会話の授業中に、どうしても急に日本語を挟んで補足説明をする必要があることもありますが、それは仕事だからする、という感じです。
だから仕事以外で日本語と英語を混ぜることもないかな。
何と言っても混ぜにくいから。
やはり、混ぜやすい(混ざりやすい)言語と、混ぜにくい(混ざりにくい)言語はあります👀
【マルチリンガルへの道①】バイリンガルが帰国子女トライリンガルになるまで
言語間の距離:混ぜやすい言語、混ぜにくい言語
多くの人が思い浮かべる「完璧なバイリンガル」以外にも様々な分類があり、同じ複数言語のバイリンガル・マルチリンガルであっても、習得レベルは人それぞれです。
仮に二つの言語のうち、片方が優勢であれば、もう片方を話す際は優勢な言語が干渉しがちだと言えます。
例えば、日本語と英語のバイリンガルでも、もし日本語で考え、話す方が英語より楽な人にとっては、英語で話す際にとっさに頭に浮かぶ表現や思考が日本語になりがちだということです。
だから、人によって差はもちろんあるのですが、混ざりやすい言語・混ざりやすい言語があるのは確かです。
語順・統語・文法範疇などの文法面で共通点が多い言語は混ぜやすいですね。
逆にこれらに共通点が少ないと、ほとんど混ぜることはないです。
大まかなくくりで言えば、語族・語派が共通していると、総じて言語間の距離が近いです。
これは同一の起源(祖語)から派生・発達した言語とみなされているからです。
例えば、英語やドイツ語(インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派)は混ぜやすく、スペイン語、フランス語、イタリア語(インド・ヨーロッパ語族イタリック語派)も混ぜやすいです。
もちろん、語族は違えど、スペイン語・英語やフランス語・英語など語彙面で共通点が多かったり、日本語や韓国語のように文化的・歴史的に交流の深い言語間もまた距離が近いと感じます。
わた
混ぜにくい言語と混ぜやすい言語がある💡
片方は日本語、片方は英語の会話ってある?
これもたまにされる質問ですね😅
わた
マルチリンガルの頭の中っていったいどうなってるの!?という記事でも説明しましたが、バイリンガル・マルチリンガルの複数言語切り替えは、脳内スイッチでパチパチ✨行うものです。
日本語で話しかけられた(=日本語のスイッチを押された)のに、英語で話す(=日本語のスイッチから英語のスイッチに切り替える)という余計な作業はわざわざはしない気がします。
しかも日本語と英語のように、言語間の距離が遠い(脳内スイッチの場所が遠い)切り替えは、よっぽどメリットがない限りはしません。
つまり、冒頭「どういう時に混ぜる?混ぜない?」の②相手も同じ複数言語を同レベルで理解でき、ある言語の表現の方がしっくりくるときは意識的に混ぜる、ですね😊
まとめ〜バイリンガル・マルチリンガル同士の会話はラク〜
バイリンガル・マルチリンガル同士の会話は、お互い複数言語の単語やフレーズ、表現を共有しているので、コミュニケーションをとるのがラクです。
どの程度混ぜるかどうかは人にもよります。
でも私は「混ぜても、混ぜなくても、伝えたい言葉、話した言葉が確実に伝わるし、通じる」という感覚が、やっぱりすっごくラクですね😌
いくら日本語だけ、スペイン語だけ、英語だけで会話をすることができても、気まぐれに頭に浮かんだ別の言語の単語を口に出しても理解してくれるって、圧倒的安心感があるんですよ。
わた
というわけで、今回はバイリンガル・マルチリンガルの会話がどんな感じか解説してみました♪
非常に興味深い内容だった。僕もマルチリンガルに憧れているが、それは単に色々な国の人と話したいだけではなくて、筆者のような経験をしてみたいからでもある。