落ちこぼれの私がTOEIC925点を取れた理由とは?

英検1級の一次試験に合格したければ語彙より英作文!勉強法&参考書まとめ

この記事を書いた人
のり
独学TOEIC900超え

独学でTOEIC925点、英検準1級取得。 学生時代は英語が大の苦手で、はじめて受けたTOEICは255点。社会人になり英語勉強を再開し2年でTOEIC925点、英検準1級を取得。身につけた英語力を生かして転職し、英語を使う環境に身を置き日々精進している。当ブログでは英語学習初心者向けの記事を中心に執筆。最近はブログ執筆(当ブログ以外に2つ運営)に凝っている。

のり

こんにちは、のりです!

今回は、英検1級一次試験を一発合格した私が、役に立ったと感じた教材を紹介したいと思います。

うおおおお、ギリギリ受かったあああ!!!#英検1級#一次試験#英検 pic.twitter.com/eC5wnEJSqw

— のり📚英検1級勉強中 (@Nori_odashi) February 10, 2020

この記事はこんな人にオススメ
  • 英検1級合格を目指している人
  • 英検1級対策の参考書を知りたい人

まえがき〜英検1級合格のための戦略

どんな経緯であれ、英検を受けると決めたのであれば、英検について知っておいたほうが良いです。
バリバリのネイティブやバイリンガルなら別ですが、普通の学習者にとって英検1級は対策なしでは難しい試験です。
また、第1問(語彙問題)のレベルを見て、「これは語彙を勉強しないと・・・」って思ってしまうかもしれません。

しかし、英検の採点システムをよく知れば、別に語彙問題をそんなに必死に対策しなくてもよいということがわかります。さて、これはどういうことでしょうか。

現在の英検は、CSEスコア制というものを採用しており、英検1級ではリーディング(語彙含む)、リスニング、ライティングを各750点満点に換算し、総合スコアで合否判定を出しています。

このスコア制ですが、実はかなり歪な判定を生み出しています。
まず、少なくともこれまでは、リーディングとリスニングは素点(正解数)がそのままスコアに直結しています。
つまり、大問や小問によって配点が違うということはなく、どれもひとしいスコアを持っています。

「え、じゃあリーディング41問中25問を占める語彙問題ってめっちゃ重要じゃない?」

って思われるかもしれませんが、これは罠です。

語彙問題は相当の努力をしない限り、20点以上を安定させることはできません。

逆にほどほどに勉強しておけば15点程度は取れる可能性が十分にあり、その5点のために勉強時間を割くのはもったいないです。(もちろんやらないよりはやった方がいいですが)

はっきり言います。英検1級の語彙問題はかなり難しいです。ネイティブが使う・使わないという論争は私にとってどうでもいいのですが、大事なのは他の問題(リーディング・リスニング)の語彙に比べて難しすぎることです。

何が言いたいのかというと、他のパート(リーディング・リスニング・ライティング)はそれぞれの勉強が相互作用で得点に結びつく一方、語彙問題は語彙問題にしか役に立たない知識となります。

※繰り返しになりますが、あくまで英検1級という試験においては、という意味です。ネイティブが使う、使わないはここでは議論しません。

そういう状況を考慮すると、ひたすらに自分が瞬時に理解でき、使うことのできる語彙を増やすべきという話になります。

「でも語彙問題を捨てたら、得点が伸びないんじゃ・・・?」
と思われるかもしれませんが、実は差をつける格好の問題があります。

それがライティング(英作文)です。

英作文は自分で文章を生み出さなければいけず、独学が難しいという印象が強いため、多くの受験生が勉強を避けています。しかし、この英作文が実は一番合格に直結しています。

というのも、英作文は実際には得点のレンジ(幅)が少なく、1点の素点の違いが大きくスコアを変えるからです。

みかん@えいごの先生さんが、Twitterに各パートとCSEの関係をまとめています。

【振り返り】英検1級 2019-3

R 721
L 640
W 636
計 1997 合格基準 2028
必要な点数は31点

緑‥自分の点数
青‥プラス31点とるための点数

Rあと3問、Lあと5問、Wあと2点アップで合格だった。

Rで90%狙うのは難しいから、LとWの対策にしぼろう。 pic.twitter.com/yrCo1H7XxD

— みかん@えいごの先生 (@alphabet_111) February 17, 2020

これを見る限り、リーディングの5点は、ライティングの2点分以下の差にしかならないことがわかります。

ここまで読んで頂ければ、英検1級の勉強で大事なのはライティング、逆にそこまで力を入れる必要がないのが語彙問題と理解していただけたと思います。

この合格の戦略を頭に入れて頂いた上で、合格に必要不可欠な参考書・教材を紹介したいと思います。

文で覚える単熟語 英検1級

通称「文単」です。これはめちゃくちゃいい教材だと思います。ただし、「単熟語」と書いてありますが、1級の語彙対策にはなりません。

あくまでリスニング・リーディング用教材です。

中身はテーマに沿った英文を読んで文脈で単語を覚えていくというスタイルですが、単語の語彙レベルは英検2〜準1級の語彙問題レベルなので、英検1級に本気で取り組んでいる人であれば単語を覚えるのにそんなに苦労はないはずです。

むしろ、この本に載っている単語は、英作文で使えるレベルにしておきたいですね。

学習法としては、ひたすら読み、聞く。これだけです。私は音読大好きなので、時間を見つけては音読をしていました。覚えるくらい読み込んだら、リスニング・シャドーイングしましょう。合計79本の文章が入っており、そのすべてに音声がついているので重宝します。強いて難点を挙げるなら、読み上げ音声がかなり遅い点です。シャドーイングするにはちょうどいいスピードとも言えますが…

音声スピードを変換するソフト等を持っているのであれば、1.2倍速くらいにするといいと思います。

英検1級面接大特訓

名前に「面接」とついていますが、英検1級英作文対策にピッタリの教材です。

英検1級英作文対策といえばジャパンタイムズの本もありますが、個人的には面接大特訓のほうが、論理がしっかりしていると思います。

私はスピーチ文をひたすら暗記しました。大事なのは、文章の組み立て方を身につけることです。面接大特訓ではほとんどのスピーチが、同じ構成・言い回しで書かれているので、読み進めていくうちに書き方が身につきます。難しい構文や単語が多少混じっていますが、それを覚えるのは最後です。まずは、型を覚えましょう。

難点は、誤植が多いこと。数か所とかいうレベルじゃなく誤植があります。体感的には1ページに1〜2か所(笑)

というより、英語と日本語を対応させていないのでしょう。英語自体は間違っていないので、日本語訳を書き足す・修正するという感じです。日本語訳がいらない人なら別にやる必要はない作業ですが、私は気になるので直してました。

過去問

なんだかんだいって過去問は超大事です。目安としては文単1級の勉強が終わったら始めるくらいのイメージです。語彙問題はとりあえず後回しでいいと思います。リーディングとリスニングの問題を解き、それぞれ精読しましょう。

僕はTOEICの勉強が長かったのでそう思うだけかもしれませんが、英検の問題は結構ストレートに本質を問う問題が多いです。

細かな部分で読めない(意味の取れない)文章があったとしても、前後の文章から推測したり、全体の流れをつかめば答えられる問題が多いです。この辺の感覚は実際に解いてみないと感覚がつかめないので、絶対にやりましょう。過去問は旺文社から出ているものが6回分(2年分)あるうえ、音声付きなのでおすすめです。(というか1級に限っては旺文社しか選択肢がありません)

DMM英会話(デイリーニュース)

役に立ったなぁと思える教材の最後のひとつはオンライン英会話「DMM英会話」が提供しているデイリーニュースで、これは簡単なニュースを読み、ディスカッションをするというものです。

ちなみに実はこの教材、DMM英会話に入会しなくても利用することができます

私は、毎日1つのニュース(特に英検で問われそうなテーマ)をピックアップし、事前に答えを作ってから英会話に臨むようにしていました。
自分が作った英文が通じなかったらその場で直してもらえるので、英会話というよりもはや英作文の添削に近い感じの利用法です。
二次試験(面接)の対策にもなるのでめっちゃおすすめです。

私がDMMを始めたのは一次試験2週間ほど前から、つまり15回ほどしか受けませんでしたが、これはもっと早く始めるべきだったと後悔しています。

もちろん入会すればお金がかかってしまうので各々の財布事情によりますが、DMMは2回まで無料受講できるので、一度試してみるのも良いと思います。(実際、私も無料受講しましたが、勝手に課金されたりすることもないので安心です)

Q&A 語彙問題はどうするの?

とりあえず、上記に述べた教材の勉強が最優先です。

そのうえで、それでもまだ負荷を掛けられるのであれば語彙問題対策に取り組みましょう。

かつてはパス単という単語帳が一番人気でしたが、最近はパス単に載っていない単語も結構出題されているようです。網羅性重視、かつアプリでの勉強に抵抗がないのであれば「でた単」が一番良いでしょう。このアプリは過去1級で出題された単語全てを網羅しており、頻度順に学習できるようになっています。

英検®1級 でた単

英検®1級 でた単

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できるだけ絞って、かつやっぱり紙で、という人は、『でる単語だけ大特訓 英検1級TOP800』がよいかもしれません。
僕自身、まだ中身を見れていないのですが、英検面接大特訓シリーズの植田一三先生が書かれているので、ハズレはないと思います。

ちなみに僕は単語学習があまり好きではなかったので、過去問でわからなかった単語をAnkiに登録して回すだけって感じでした。過去問では15〜20点の間をウロウロしてましたが、本番は13点しか取れませんでした。笑

合格体験記(私の実体験と反省記)

今回は、英検1級に合格するうえで役に立ったと思ったものを上記に取り上げましたが、では実際はそれ以外の勉強をしなかったのかというとそんなわけはありません。というわけで、どんな感じで過ごしていたかというのも書いておきます。

単語暗記

2019年4月頃から、『文単準1級』→『DUO3.0』→『Core1900』→『文単1級』→『Advanced1100』と進みました。1冊には大体2〜3か月ほど。並行して進めてる期間も多いです。
覚え方は、基本的に文章をひたすら読むだけ。上記の参考書は、DUOを除けば全て文章で単語を覚える形式の単語帳です。それから、知らない単語や覚えられない単語をAnkiというアプリに登録して回すだけでした。
ちなみに、文単1級の後にやった『Advanced1100』は個人的には微妙でした。『Core1900』がそれなりに面白かったので買いましたが、必要なかったです。
なんとかやり切りましたが、ここは過去問演習の時間に充てた方がよかったと思います。

リスニング

基本的には上述の単語帳の文章のオーバーラッピング・シャドーイングをやってました。
他には、NHKのラジオ講座を1日2〜3個聞き流すくらいで、特別なことはしていません。
ちなみに英検1級受験者なら『高校生から始める現代英語』『実践ビジネス英語』『遠山顕の英会話楽習』あたりがちょうどいいレベルです。特に『実践ビジネス英語』は英作文に役立つ、世界のトレンドが学べるのでおすすめです。
そういうスタイルで、あまり対策らしい対策をしていなかったため、特に苦手な大問1(比較的短い応答)は最後まで苦手意識がぬぐえませんでした。本番も5/10と足を引っ張っています。しっかりリスニング対策するなら、過去問で苦手な大問をつぶしておくとよいかもしれません。

リーディング

上述の単語帳、それから過去問が精読教材でした。過去問はリスニングのスクリプトもリーディング教材のように活用していました。むしろ音声がある分、勉強に使いやすいのはリスニングパートだと思います。
一方、それだけでは新しい文章に触れる頻度が少なくなってしまうので、洋書多読をしていました。私は村上春樹の大ファンなので彼の本(1Q84)を読んでいましたが、この本は英検1級受験レベルなら問題なく読めるかと思います。

もちろん、小説より英字新聞等や英語雑誌の方が試験には役立ちますが、多読で大事なのは続けられるかどうかです。自分の好きな題材を英語で読み、英文量を稼ぎましょう。

ライティング

面接大特訓のスピーチを日本語から英語に英作文をするところから始めました。
(前述のとおり、誤訳というか英語に書いてあるのに日本語訳に書かれていなかったりすることが多々あるので、自分で書き足す必要があります)
この勉強はかなり効果的でした。ライティングに関しては面接大特訓+DMM英会話だけしかしていません。

総勉強時間

英検準1級に合格してからの総勉強時間はおよそ500時間程度やっています。

効率重視の人でも、ある程度の時間はかかると思います。

さいごに

長々と書きましたが、私はギリギリのギリギリで合格しました。
なので、これが本当に正しいアプローチなのかという保証ができません。
ですが、この記事を読んで「これなら自分にもできそうだなぁ」と思ってもらえたら、それだけで合格が一歩近づくと思います。
自信を持つこと、そして少しずつでも前に進むこと、そうしなければ絶対に合格できません。英検1級は、難易度の割にあまり評価されない(TOEIC900点の方が就活や転職で圧倒的に評価されます)ですが、勉強しておいて損することはないと思います。
合格に向けて、今日から頑張りましょう!

3 COMMENTS

yuka

はじめまして。
英検1級がほしいと思いながら学習中です。
『でる単語だけ大特訓 英検1級TOP800』について検索していてこちらにお邪魔しました。
英検の各パートとCSEの関係に関して書かれている部分が特に興味深いと思ったのですが、「リーディングの5点は、ライティングの2点分以下の差にしかならないことがわかります。」との部分の意味がわかりませんでした。
よろしければもう少し教えていただけませんか。
よろしくお願いします。

返信する
わた

はじめまして。のりと申します。コメントありがとうございます。
該当部分については、リーディングの素点(正解の数)5点分がライティングの素点(16点満点のうちの点数)2点分以下、という意味で記載したのですが、わかりづらい&そうなるスコアもあるが必ずしも正しいわけではないので表記を改めようと思います。
リーディング(含む語彙)よりライティング優先の勉強の方が費用対効果が高い、ということが伝えられれば幸いです。ご連絡ありがとうございました。

返信する
yuka

こんばんは。
お返事ありがとうございます。

依然としてよくわかっていないのですが、
たしかに、語彙問題で15問ほど正解できるようになったら、安定してあと5問に正解できるような勉強に時間を割くよりライティングで点を多くとれるように勉強したほうが効率がいいかもしれませんね。

特に今回引用されているみかん@英検1級勉強中さんがあと31点をとるには、みかんさんご自身が書いていらっしゃるように、すでに85.4%の得点率のリーディングを92.7%にあげるより、55.6%のリスニングを70.4%にあげるか、68.8%のライティングを75.0%にあげるような勉強をするほうがよさそうに思いました。

どうもありがとうございました。

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