のり
今回は、「TOEICの文法問題が苦手な人」に向けて、文法問題を得点源にする勉強法をご紹介します。
- 文法事項は理解しているつもりなのに間違えてしまう人
- 問題文の大意は取れるのに答えが選べない人
- Part5をフィーリングで解いている人
ちなみに、この勉強法で私はTOEIC本試験の結果表(アビメ)の【文法が理解できる】で95%の正解率を出すことができました。
この勉強法は、最低でも中学レベルの文法知識が必要です。
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特長①:Part 5を効率よく対策できる!
まず、今回の勉強法の肝となる参考書をご紹介します。
書店でTOEIC対策コーナーに行ったことがある人や、TOEICの勉強方法について調べたことのある人なら一度は目にしたことのある参考書だと思います。
この参考書の良い点はさまざま言われていますが、1番のポイントは、最低限の問題数でTOEICで問われる文法問題へのアプローチが学べるという点です。
文法特急の総問題数はたったの118問。
解き終わる前に挫折してしまうということはないでしょう。
特長②:「知っている」を「使える」へ
《文法特急》の優れているもうひとつの点は、「知っている」知識を「どのように使えばいいのか」という観点で解説しているところにあります。
例えば、《文法特急》の第一問目。
Sharp ——- in demand for new homes are fueling concerns over potential shortages in building materials.
(A) increases
(B) increasing
(C) increased
(D) increasingly
答えは (A) なのですが、その解説が秀逸です。
…略… 前置詞 in や for がつないでいるような補足情報は削ぎ落として、 Sharp — are という SV に先ずは注目します。空欄には形容詞 Sharp によって修飾され、動詞 are の主語として機能する名詞が求められていると判断できますから、(A) の increases 「増加」が正解となるわけです。
(B) の increasing は動名詞とみなせば、名詞の一種ということで主語になり得るところですが、動名詞は単数扱いなので、動詞 are の部分と一致しないですね。
この解説を読めば、この問題のポイントが「基本文型(SV)を理解すれば解ける問題」だとわかると思います。
つまり、どういう点を意識して問題にアプローチをするかがわかるようになるわけです。
《文法特急》では、問題と選択肢からまず、
- 文脈先行型
- 構文先行型
のどちらなのかを判別します。
そのうえで、構文先行型に関してはさらに
- 文型
- 時制
- 格
- 主述の一致
- 関係詞
など15のポイントにわけた解法を紹介します。
ひと通りの文法事項は学んだつもりでも、知識がバラバラの状態では通用しません。
《文法特急》は、学んできた文法事項をどのように使うかを常に意識して解く問題集です。
1冊を解き終わるころには、そのアプローチ方法が無意識レベルで使えるようになります。
勉強法:3週間で文法特急をマスターする
《文法特急》はどのように使えば効果的なのでしょうか。
ここでは、私が実践してきた《文法特急》を最速でマスターする勉強方法をご紹介します。
この方法を使えば、3週間で文法問題が得意分野になるはずです。
【1週間目】1日1章の演習で、1周しよう!
まずは、1日に1章ずつ問題を解き、その復習をしましょう。
復習の時に、解説を頭にイメージして問題文を読み直すのがポイントです。
また、間違えた問題だけでなく、正解した問題の解法も復習必須です。
1章あたり大体20~30分くらいの時間で終わるので、忙しい人でも無理なく実行できると思います。
ちなみに、この段階では正解数は特に気にする必要もありません。
このあと何回も繰り返すうちに勝手に身に付いていくので、気長に取り組みましょう。
- 1日に1章まとめて解く
- 解説をイメージして読み直す
- 正解・不正解にかかわらず復習する
【2週間目】解法を思い出しながら2周しよう!
2週間目は、1回目の解法を思い出しながら解き直しです。
1日2章のペースで復習をします。
2回目なので全問正解!といきたいところですが、意外と間違えます。
間違えるのは当たり前、という気持ちを忘れずに取り組んでください。
間違えたことよりも、なぜ間違えたのかを把握することが大事です。
例えば
- 解き方をさっぱり思い出せなかった
- 勘違いをしてしまった
- 答えのキーになる単語がわかなかった
などがあると思います。
間違えた要素を分析して、次は間違えないようにどうするかを考えましょう。
2週間目の終わりまでに合計3回解くことになりますが、3回目で間違えた問題にチェックをつけておきましょう。
- 1日2章解き、間違える問題の要因を分析する
- 3回目でも間違える問題にチェックをつけておく
【3週間目】苦手な問題を音読で一気に攻略しよう!
3週間目は、勉強方法をガラっと変えて、問題文の音読をします。
チェックをつけた苦手な問題に集中して音読します。
音読前に解説を読み直して、解法のポイントを意識して音読することが大事です。
1問につき最低でも10回は音読しましょう。
かなりハードですが、音読をすることで英語が身に付く感覚を味わえます。
- チェックをつけておいた問題文を10回以上音読
- 音読前に解法のポイントを確認しておく
問題演習:文法特急の後にやるべきこと
ここでは、上記の勉強法で《文法特急》をマスターしたあとにやっておくといいことを紹介します。
それは、大量の問題演習です。
ここでは、個人の状況に応じて3冊紹介します。
覚えたての知識を完全に定着させるために、ぜひトライしてみてください。
- 文法特急の形式が好き! → 文法特急2
- とにかくたくさん問題を解きたい! → でる1000問
- 本番まで時間がない! → 公式問題集
文法特急2:文法特急の解説が好きな人向け
《文法特急》形式で演習を重ねたい人は、同シリーズに当たる《文法特急2》に進みましょう。
《文法特急2》は、《文法特急》では演習量が不足している文法項目が補完されています。
- 品詞
- 語法
- 前置詞
でる1000問:網羅的な勉強をしたい人向け
ひたすら問題量をこなしたい!という人は、《でる1000問》がオススメです。
《でる1000問》のメリットは、圧倒的な問題量で、試験で問われるポイントを完全網羅している点です。
著者は《金フレ》で有名なTEX加藤氏なので、問題の質も非常に高いオススメの1冊です。
公式問題集:本番までの時間がない人向け
試験が近い人は、公式問題集を解きましょう。
《公式問題集》は本番と同じETSが作成しているので、最も実際の試験に近い問題集といえます。
どのPartを勉強する上でも欠かせないので、持ってない人は買っておきましょう。
値段は少々高いですが、それ以上の見返りは確実に見込めます。
さいごに~文法問題で差をつけよう~
文法問題は地味ですが、差のつく問題です。
リスニングや読解問題に比べると対策しやすいので、きちんと得点源にしましょう。
ネイティブや帰国子女のような環境で育っていない場合、文法を学ぶことが英語習得への近道になる可能性が高いです。
【英語上達完全マップ】の森沢洋介氏は、英文法についてこう言っています。
本当はとっても、助けになる言い奴なのに。最初にちょっととっつきにくいところはあるけれど、知り合いになれば気のいい奴なのに・・・ (中略) 「英語学習の中での、正しい位置付けさえちゃんとされれば、本当に身になる教えられ方さえすれば、こんなにも目の敵にされることもなかろうに・・・英文法よ、君も本当に不憫なやつだなあ」
これはその通りで、文法学習は地味で嫌われやすい反面、得意になるととても頼もしい存在です。
英文法を頼もしい存在にするために、また、英文法と友達になれるように、今日から《文法特急》で勉強してみませんか?