わた
突然ですが、皆さんは高校の「国語」の授業でどのような勉強をしたでしょうか?
おそらく現代文、古典、古文、漢文などですよね👀
わた
高校時代の3年間、ペルー🇵🇪にあるインターナショナルスクールに通っていたからです🌎
今回は、たくさんある科目のうち、インターナショナルスクール(アメリカンスクール🇺🇸)の高校3年間で私がどのような「国語」の授業を受けていたか、ご紹介します!
あくまで私が通ったインターナショナルクールの話なので、「全てのインターナショナルスクールがこうなんだ」とは思わないでくださいね😊
・インターナショナルスクールではどんな授業をしているのか気になる人
・英語のネイティブがどのような「英語」の授業を受けているか気になる人
・わたが高校時代にどんな英語教育を受けていたか気になる人
インターナショナルスクールとは
そもそも日本でいう「インターナショナルスクール」とは、何を指しているのでしょうか?
文部科学省のHPでは以下のように書かれています。
- インターナショナルスクールについて、法令上特段の規定はないが、一般的には、主に英語により授業が行われ、外国人児童生徒を対象とする教育施設であると捉えられている。
- 教育課程については、学習指導要領には拘束されず、独自の方針により編成。
文部科学省のHPより引用
一般的には主に英語で授業が行われている学校を指すようですが、統計では英語以外のフランス語やスペイン語、ドイツ語で授業が行われている学校も多くあるようです。
そして、注目は引用2文目のカリキュラムは独自の方針で編成されるという点👀
つまり、各インターナショナルスクールによって、教育課程・教育方針は違うということですね😅
アメリカンスクール?
私の場合は、日本ではなくペルー🇵🇪にあるインターナショナルスクールに通っていたので、当たり前ながら日本の文部科学省は全く関係ありません。
私が通った学校は、主にペルー在住のアメリカ人🇺🇸を対象として始まったもので、学校名に「インターナショナル」とありながら「アメリカン」といった感じでした。
つまり、基本的にアメリカの大学に進学することを前提とした教育課程でした。
アメリカ本国と同様のカリキュラムで、教師や職員の8割がアメリカ人で、生徒の半数はアメリカ人といった感じですね。
とは言え、生徒の国籍は25ヶ国以上🌎
第一言語が英語ではないノンネイティブの生徒に対する英語教育のサポートシステムも充実しています✨
日本のインターナショナルスクール(アメリカンスクール)に通っていた知り合いから聞いた話では、私が通ったインターナショナルスクールと似たような授業を受けていたようです。
ということで、今回の記事では「アメリカ系のインターナショナルスクールはこんな感じ」と思っていただければいいと思います🙋♀️
インターナショナルスクールの「国語」って何をするの?
日本で「国語」の授業と言ったら、当たり前ながら日本語ですよね。
私が通った学校では「国語」にあたる授業は、敢えて言えば “English”、つまり「英語」という科目です!
全ての授業が英語でされる中、「英語」という教科があるのは不思議かもしれません。
科目名は常に “English” 「英語」で、 “Literature” 「文学」を除いて、教科として特に細分化はされていませんでした。
注目ポイントをご紹介しますね😊
「英語」のカリキュラム
基本的に先生・生徒のみんなが英語が話せることが前提なので、多くの日本人が思い浮かべるような「英文法」の授業とはイメージが少し違うかもしれません。
要は、日本の中学・高校の「国語」の授業で、日本語の文法や日本の現代文・古典を学習するのと同じ感覚ですね💡
- 文法
- 正書法
- ネイティブがよく間違える誤用
- 語源、接頭辞、接尾辞、
- ラテン語・ギリシャ語など外国語由来の名詞の複数形
- オノマトペ
- 詩(ソネット・俳句・短歌など)
- 古典
- 現代文
- 小論文・研究論文の書き方
英文法
意外と(?)日本の中高で扱う「英文法」と学習項目は同じですが、文法用語は全て英語です。
そんなわけで、私は日本の大学に入って英語の授業を受けたり、英語講師のアルバイトで生徒に教えたりするまでは、「現在完了」「過去分詞」「補語」「分詞構文」などの日本語での文法用語は全然頭に入っていませんでした(笑)
語彙力も強化
日本語と違い、漢字の読み書きの学習がない分、語彙力強化には力を入れます💪
わた
日本人が何の苦労もなしに、漢字の読み書きができるようになるわけがないのと同じように、英語ネイティブでもちゃんと難易度の高い語彙を学習します!
ちなみにネイティブの英単語力は2万〜3万語と言われている一方、英検1級であっても1万5,000語なんです💦
学年に適した単語テキストがあって、授業のはじめに毎回単語テストがありました。
当然英語しか使えないので、日英・英日のような単語テストはできません。
「その単語の意味が理解できていることが分かる文を作る」というのがテストの内容です。
例えば、仮に “run” という単語が出題されたら、
❌ I run in the park with my dog.
⭕️ I got to school on time because I ran, but Tom was late because he was just walking.
上の文は、runの意味が理解できているか分からない微妙な文なので❌
下の文は、runとwalkの対比が用いられていて、理解できていると分かるので⭕️
おかげで語彙力はかなり付きました😂
このような単語テスト以外にも、とにかく本をたくさん読みます!
多読もまた語彙力の礎になっているはずです📚💦
正書法
正書法(orthography)はある言語を正しく記述する際のルールを指し、英語では綴りはもちろん、ピリオド、コンマ、セミコロン、引用符、アポストロフィーなどの句読法(punctuation)を学習します。
日本語では、仮名遣い、漢字の使い分け、送り仮名などに当たります👀
日本語でも筆記の際に、漢字が間違っていたり、送り仮名、が間違っていたりしたら、書いた人の評価が下がってしまうことがありますよね。
同じように、英語でもいかにきちんとした正書法で文章が書けるか、というのが多くの場面で重要なポイントになってきます。
日本の英語教育のライティング(筆記)の部分では、この「正書法」という項目が不足しているように思います💦
古典・現代文
“English Literature”が日本語で「英米文学」と訳すことからも分かるように、アメリカンスクールでの英語で書かれた「文学」はイギリスどころか古代ギリシャに遡ります⏰
うろ覚えではありますが、授業で扱った一番古い作品は古代ギリシャ文学、ギリシャ神話の『オデュッセイア』(The Odyssey)、紀元前の作品です😱
もちろん現代英語版を読みましたが、インターナショナルスクールに入学したばかりの頃で私の英語も拙かったので、すごく苦労をした記憶があります😭
- 『オデュッセイア』(紀元前8〜6世紀)
- 『アーサー王物語』
- 『ハムレット』(1600-) シェイクスピア
- 『ロミオとジュリエット』(1595?) シェイクスピア
- 『高慢と偏見』(1813) ジェーン・オースティン
- 『アッシャー家の崩壊』(1839) エドガー・アラン・ポー
- 『アンクル・トムの小屋』(1852) ハリエット・ビーチャー・ストウ
- 『緋文字』(1850) ナサニエル・ホーソーン
- 『ハックルベリーフィンの冒険』(1885) マーク・トウェイン
- 『彼らの目は神を見ていた』(1937) ゾラ・ニール・ハーストン
- 『1984年』(1949) ジョージ・オーウェル
- 『華氏451度』(1953) レイ・ブラッドリ
- 『マンゴー通り、ときどきさよなら』(1984) サンドラ・シスネロス
- 『白の闇』(1995) ジョゼ・サラマーゴ
実際に授業で取り扱った作品を、一部リストにしてみました!
ギリシャ文学、イギリス文学、アメリカ文学という流れで、一部他言語の英語訳作品もあります。
アメリカがイギリスの植民地であった時代から、合衆国独立、黒人や女性の人権獲得、ヒスパニック系移民という大きな時代の流れを作品から読み取ることができます👀
小論文・研究論文の書き方
11学年と12学年(高2と高3)の後期の目玉が研究論文(Research Paper)です😅
ある特定のトピックを研究して、学術的に論文を書き上げます✏️
たかが高校の論文といえども、大学の卒業論文のミニバージョンで、テキトーは許されません✋(笑)
参考文献を漁りまくり、論理的に深い考察をしていきます。
当然内容だけではなく、先ほど述べた正書法も厳しくチェックされるので、何度提出しては書き直し、を繰り返したことか😭
わた
ちなみに私の高2の時の研究テーマは “Covert Japanese Popular Entertainment in Americans Daily Life” (アメリカ人の日常生活に隠れた日本のポップエンタ)。
そして高3の時の研究テーマは “Canine Potential: Human-Dog Links in The Call of the Wild” (『野生の呼び声』(1903年 ジャック・ロンドン著)から見る人間と犬の絆:犬の潜在能力)。
「ポップエンタ」は2,445語、「人間と犬の絆」は3,439語でした。
アメリカ科学振興協会(AAAS)によって発行されている著名な学術雑誌『サイエンス』では「研究論文は4500語まで」という規定があるそうなので、どれぐらいのワード数なのかは想像がつく、、、かな?😅(笑)
英語が話せない生徒はどうする?〜ESL制度〜
私が通っていたインターナショナルスクールには、前述した通り、生徒の国籍は25ヶ国以上🌎
半数はアメリカ出身とはいえ、第一言語が英語でない生徒や、「英語」の授業についていけない生徒も少なからずいます。
そんな生徒のために、ESL “English as a Second Language”、つまり「第二言語としての英語」という授業が「英語」の代わりに設けられていました。
私は日本人学校の中学部を3月に卒業し、その翌週からこのインターナショナルスクールに転入したのですが、アメリカンスクールの年度は8月始まり・6月終わり。
日本式の4月始まり・3月終わりとは違います。
そのため、ある意味中途半端な時期に転入したことになってしまったのですが、中学を卒業したのに、また中3を5ヶ月ほどやることになり、その間ウォーミングアップとしてESLの授業を受けていました🙋♀️
授業内容は基本的に英文法のみ!
レベル分けテストを受けた上で、学年は関係なく同じぐらいのレベルの生徒たちで少人数の授業を受けます。
私の時は、韓国人🇰🇷4人、日本人🇯🇵2人のアジアンなクラスでした(笑)
ちなみに韓国語に興味を持ったのはこの時です←
英語力がある程度身についたと判断されたら、晴れてほかのクラスメイトと同じ「英語」の授業が受けられます✨
きっとこのシステムがなかったら、転入して早々に詰んでいたと思うので、ありがたいシステムです😂
基本的にインターナショナルスクールの先生は、英語ネイティブではない生徒にも本当に優しいので、なんとか学校にも馴染むことができた次第です🙏
韓国留学記~K-POPファンじゃない私が1年間の韓国留学を決めるまで
まとめ
今回は、日本ではあまり知られていないインターナショナルスクールの「国語」の授業について、ご紹介しました♪
小中高と同じ年数教育を受けていても、国や文化によって共通点も、違う点もあります。
無意識のうちに、受けた教育を軸に世界を見たり、物事を捉えたりしていると思うので、こういう比較をするのは面白いですよね。
今回は「国語」についてでしたが、「歴史」や「数学」など、ほかの教科についてもまた記事にしてみようと思います😊